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昼の授業に出たあと、一応翌日のテスト勉強のために一日を割いた。

地理学というのは基本的に人の営みの様相を考える学問であると高校までは分類されるのだが、そもそもとして土地の利用状態が人間活動主導で決定されるのか、それとも地球環境的に決定されるのかという立場がいまだに対立している。もちろんどちらか一方だけで表現できるという二値的な話ではなく、どこにおいても両方の要素の兼ね合いで現在の土地利用ができあがっているわけであり、人文的・自然科学的な視点の両方がないと考察ができない。そのどちらも必修として学ばせたうえで専攻へとわかれていくうちの大学のシステムは良いものだと思うが、多くの学生にその気がないように感じるのが残念だ。私は文系だから物理は捨て、理系だから地誌はいらないというような発言を聞く。入試科目の時点で理系と文系を区別し、自意識として組み込ませるのは地理学者を育てるうえで害悪だなと思った。